“日本選手権”に思う

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皆様こんにちは。JBFA理事長の塩嶋史郎です。
今回は、日本選手権についてです。

いよいよブラインドサッカー日本選手権が始まります。この日本選手権ですが、クラブチーム日本一を決める最も歴史のある国内最高峰の大会なのです。

「第20回アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権」( http://axa-bravecup.b-soccer.jp/ ) は、2022年12月から2月にかけて開催されます。20回目を迎える今大会は、史上最多タイの22チームが参加します。第1回大会が4チームで開催されたことを振り返ると感慨深いものがあります。大会規模は年々拡大し、今回は予選ラウンド(成田・堺)から準決勝ラウンド(浜松)、FINALラウンド(町田)まで4会場で6日間、40試合が繰り広げられるまでに成長してきました。 

この日本選手権は、サッカーで言えば天皇杯、ゴルフやテニスで言うとオープン選手権にあたります。この大会協賛でメインサポーターを務めるアクサ生命は、ブラインドサッカー草創期の2006年からパートナー企業としてJBFAの支援を開始しました。2013年の第12回からはメインサポーターとして大会協賛をいただき現在の大会名に改称、2014年からはアクサ損害保険、アクサダイレクト生命も加わっていただいています。

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これまでアクサとはパートナー、ブラサカファミリーとしてともに歩む中、実現した様々な先駆的な取り組みがあります。日本代表への支援、海外遠征のための支援、初代応援Tシャツの作成、社員ボランティアの派遣(自らの時間を寄付する考え方)、選手の雇用、公式応援ソング「キミノコエ」の制作、体験出張授業「スポ育」の立ち上げ、国産初の専用ボールの提供、プロジェクト「アクサ地域リーダープログラム with ブラサカ」のスタート、FINALラウンドでは国内試合初の有料チケットを導入するなど枚挙にいとまがありません。私自身も並走しながら、多くの学びがありました。一つは「Think Global, Act Local」(地球的な視野で物事を考え、地域密着で行動しなさい)、もう一つは「一企業人である前に、一企業市民であれ」(オフィスを離れても社会貢献できる人材になりなさい)という理念です。 

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過去の日本選手権を振り返ると、沖縄県勢として「琉球Agachi」の初めての参戦、予選ラウンドの一つが被災地「福島」で初開催されたことなどが思い出されます。ここで触れなくてはいけないのが、2017年にスタートしたパラスポーツ界初の「アクサ 地域リーダープログラムwithブラサカ」(https://www.leadership-jbfa.com/) という取り組みが、大きな原動力になっていることです。この事業の目的は、地域で活躍できるリーダーの育成です。チームにとってのビジョナリー活動にフォーカスしています。このプログラムを卒業したチームが多数出場しているのです。また、沖縄にチームができたことは、全国へのチーム拡大の象徴にもなりました。

ブラインドサッカーの輪と裾野が広がり、47都道府県にチームができること、そして30を超える全国のクラブチームにとって日本選手権がさらに魅力的な憧れの舞台になること。この両面からのアプローチが重要であると考えています。 

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日本選手権は、ブラインドサッカー試合の楽しさや面白さ、迫力やスピード感のあるプレーを身近に感じていただける絶好の機会と捉えています。認知度向上と競技理解のきっかけに大きく貢献できるものと確信しています。「地域リーグ」、新設の「LIGA.iトップリーグ」、そしてこの「日本選手権」が大きなベクトルに向かってシナジー効果を発揮していくことになります。日常的にブラインドサッカーの試合が全国のどこかで当たり前に開催されている、そんな状況が生まれることを願ってやみません。クラブチームにとっては、より主体的な参加が可能になり試合に臨めることにもなります。あらゆる大会は、パートナー企業や協賛企業、行政や自治体、学校、ボランティアや運営スタッフ、審判団、クラブチーム関係者、地域の方々、報道関係各位、全国のブラサカファンなど実に多くの人たちに支えられています。

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第20回になる日本選手権、JBFAの創立20周年、ブラインドサッカーが日本に上陸して20年、この「20」という数字に歴史の節目を感じます。

日本一の勇者を決めるブレイブカップが始まります。

 

「日本選手権の出場チー厶数の推移表」 

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2022年12月6日 

特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会 

理事長 塩嶋史郎 

 

Photo:@JBFA,@Haruo Wanibe/JBFA