皆様こんにちは。JBFA理事長の塩嶋史郎です。
今回は、今年8月に開催される「世界選手権2023」にむけたクラウドファンディングの意義についてです。
前回執筆したブログでは、「世界選手権2023」の概要や意義、過去JBFAが派遣した世界選手権でのふりかえり、などについてお話させていただきました。
その「世界選手権2023」もいよいよ今月に幕を開けます。JBFAからは、3つの日本代表がはじめて揃って世界選手権へ参加します。また、ブラインドサッカー男子日本代表にとっては、パリパラリンピックへの最終予選となります。JBFAの統括する全競技カテゴリーにとって、非常に大きな意味を持つ大会となります。
「世界選手権2023」への派遣人数は約50人と国際大会としては過去最大規模となります。3カテゴリー代表派遣にかかる費用は、およそ4,600万円です。内訳は、イギリスへの渡航費、大会へのエントリー費用、滞在中の宿泊費、保険代などの3カテゴリーの選手・スタッフの人数分です。旅行業界的には8月のトップシーズンに旅程が被り、また、国際大会への参加となるため、全体的に為替レートによる影響もかなりうけています。
関連団体からの助成金のサポートもいただくなか、JBFAの負担金額としては、およそ2,350万円が必要です。このコストをどう賄うか、様々な議論がJBFAの内部でなされました。
ご存知の通り、JBFAは一貫して、協会運営において助成金に頼り切らず、自主財源比率を高く確保するための取り組みを行ってきました。ブラインドサッカー、ロービジョンフットサルの競技を統括し、そのアセットを活用した事業を展開し、スポーツの魅力や社会的価値に共感をいただき、資金調達に繋げるというスタイルを20年という長い時間をかけて構築してまいりました。このブログを掲載しているウェブサイト「ステークホルダー・エンゲージメント」の活動もその一部を下支えしています。
今回の3カテゴリーの派遣は、協会の現在と未来にとって非常に重要な意味をもっており、資金的な理由で諦められる部分を見つけることができませんでした。ある意味協会の命運をかけた大会参加といっても過言ではないでしょう。クラウドファンディングの目標金額として設定した800万円は協会負担額の約3分の1にあたります。様々なコストを削ったなかでも、どうしても足りない金額でした。
金額の目標が800万円と決まった次は、その調達方法についての議論がなされました。過去の経緯から資金難に対する寄付の依頼が、協会のスポーツ発展に対する志向と違った方向にいくのではないか、という懸念もありましたが、社会変革的な志向をもつクラウドファンディングと組むことにより、その部分の解決は可能と判断しました。また、クラウドファンディングの目標額に到達しなかった場合は、会計年度内でやりくりを行うなどの方策についても議論がなされ、不足分のカバーに対する方針を決めることができました。
クラウドファンディングは、インターネットを介し、資金調達の理由を十分に説明することが可能で、多くの方との接点を持つことができ、賛同してくださる方からご支援をいただける、急成長している新たな資金調達方法です。こうした技術の進化や、国内外の情勢の変化など自分たちのコントロール外にある様々な変化に柔軟に対応しながら、やるべきことをやる姿勢を通じ、協会が未来志向で継続していく組織「ゴーイングコンサーン」でありつづける決意の表れとご理解いただけますと幸いです。
最終的には、『行こう、ともに #ブラサカ世界選手権 へ!みんなの力で愛される日本代表に』をテーマに掲げてクラウドファンディングを実施し、ご賛同いただける皆様からお力をお借りすることになりました。使途は下記となっております。
・世界選手権への渡航費・エントリー費
・強化合宿費用・トレーニング費用
・次世代選手の育成・強化
・日本代表チーム部運営管理資金
・リターンの原価として
・CAMPFIRE手数料として
7月の末には、皆様のあたたかいご支援のおかげで、目標金額の50%を達成しております。引き続き是非ご賛同いただけます方のご寄付をお願いいたします。
この夏歴史的な瞬間を皆様とご一緒に応援できることを楽しみにしております。
(クラウドファンディングの詳細については、下記ご参照ください。)
●キャンペーンページ(CAMPFIRE):
●[JBFAメディアリリース]
本日7/17(月・祝)より、世界選手権2023出場に向けた クラウドファンディングが開始! ~ブラインドサッカー男子・女子、ロービジョンフットサルの3カテゴリーが初の同時出場~